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2014 201407

書き留めていたものを投下。

筋腫日記 

6月23日(月)

(前回の続き)

前回の腹腔鏡外来の診察では、2時間半またされたあげく診察時間はほんの5分で
「腹腔鏡手術は無理です」という悲しい宣告のみ。

順天堂の婦人科外来、腹腔鏡外来、腫瘍外来をまわり
その他3つの病院めぐり、7人の医師の診断を受けた。

7人の医師が推奨する治療方針がそれぞれ異なるので、
何がどうなっているのかほんとちょっとよくわからなかったけれど、
つまりこういうことか。

A(病院の方針)×B(医師の方針)×C(患者の環境+希望)=治療方針

病院の方針だけでみると、
順天堂は、がん患者も多いし命に係わる手術優先。不要な手術はできるだけ減らしたい印象。
東邦医大はとにかくリスク管理をしっかりしたいように思えた。ネガティブ診察。
虎の門は、常勤の医師ではなかったので、患者の希望を優先して聞いてくれるような印象。
その分、他部署との連携がとれるのかどうかは不安。

今回、順天堂に手術を見送りにしてはどうかといわれたことは
とてもびっくりした。

婦人科外来では「子宮の全摘をおすすめします。腫瘍だけとっても再発します。」といわれ
腹腔鏡外来では、「パートナーがいるなら妊娠にトライしてから手術をすればどうか」といわれ、
腫瘍外来では、「結婚してなくて今すぐ妊娠できないのなら、すぐに手術する意味がない。」といわれた。

2003年にこの病院を受診したときには「手術しましょう!」と提案してくれたのに
今回の対応の差はいったい何なのか。

10年前の私の子宮。10年後の私の子宮。同じ私の子宮なのに対応がぜんぜん違う。

子宮筋腫の治療をするにあたり、医師たちは下記の3つのポイントで
患者を評価する。

1)本人が妊娠を希望するか、しないか。

2)医学的に妊娠できる可能性が高いか、低いか。

3)環境的に妊娠できるか、どうか。

4)再発のリスクを許容できるかどうか。

<2004年の20歳の私>

1)本人が妊娠を希望するか、しないか。

希望する

2)医学的に妊娠できる可能性が高いか、低いか。

年齢的に若いので、もちろんできる

3)環境的に妊娠できるか、どうか。

結婚はしていないが、そのうちにするらしいので問題なし。

4)再発のリスクを許容できるかどうか。

出産後に検討すればよし。

→手術のメリットが大きいので、手術しましょう!

<2014年の自称20歳の私>

1)本人が妊娠を希望するか、しないか。

希望する

2)医学的に妊娠できる可能性が高いか、低いか。

妊娠は可能だが、自然妊娠は微妙なところ

3)環境的に妊娠できるか、どうか。

はたして、この患者は、将来、結婚できるるのだろうか?

4)再発のリスクを許容できるかどうか。

経過観察して、ある程度の年齢で出産をあきらめて
子宮全摘したほうが、1回ですむ
手術をするなら結婚できてからのほうがよい。
最終的には再発して子宮を全摘する可能性が高いため。

・・・

あぁ、なんだか疲れてしまった。

本日のお会計 220円

6月24日(火)

疲れてしまって何もする気が起きない。

6月25日(水)

このままだと東邦医大で手術を受けることになるのかな。
それとも、順天堂でホルモン治療を受けながら
「パートナーが急に妊娠を望みましたので手術してください!」
みたいな感じにすすめていけばいいのかな。
でも、順天堂にこれ以上、執着してもあまりいいことないと思う。
だからといって、東邦医大はカフェもないような病院で
入院するのは絶対にイヤだわ。

ネットでいくつかの病院を新規で検索。
広尾の日赤が目にとまる。

カフェも、本屋もレストランもある。
ここいいかもしれない。

とりあえず、行きつけの広尾のパークサイドに電話して
新規で紹介状を書いてもらうように依頼。
その日のうちに、先生が紹介状を書いてくれた。
よかった。

6月26日(木)

疲れてしまって何もする気が起きない。

6月27日(金)

朝から広尾の日赤へ。
恵比寿からタクシーにのる。ワンメーターくらいだった。
到着してみてびっくり。順天堂よりもとてもキレイ!
天井までの突き抜けのフロアの開放感。

受付をすますと、首からさげる呼び出し機を
渡される。

診察まで自由行動が許された!感激!!
タリーズでコーヒーとドーナッツを食べながら
ここで入院できたらいいなぁと妄想する。

どうしたら手術を引き受けてもらえるか。
どうしてもここで手術したい!

ドキドキしながら診察室へ。

「順天堂でも腹腔鏡は断られるでしょうねぇ」といわれて
ここは正直にいこうと決めて

「実は、今週の月曜日に行ってきました。
 すでに断られています。」と告げる。

妊娠がどうとか、パートナーがどうとか
いろいろ聞かれたり言われたりして、という話をすると

「つまり、ていよく断られたわけですね。」

と先生にまとめていただく。そのとおり。

「妊娠とか出産とか、そういう将来設計も大切ですが、
 まずは、今のつらい症状を治療する必要がありますよね。
 その治療は手術しか方法がない。であれば手術をするべきです。」

といわれて、本当にうれしかった。

結婚しているかしていないか。パートナーが妊娠を望んでいるか望んでいないか。
自分じゃどうしようもないことなのに、これまでさんざん聞かれて
私がどれだけ苦しかったか。

自分の内臓を治療するために、
あなたは結婚してますか?あなたの子供を望むパートナーはいますか?
子どもを育てられる環境はあるんですか?
そのことをずっと突きつけられていた。
覚悟はしていたけれど、その一連の診察は辛かったのです。

私の身体を大切といってもらえる先生に出会えてよかった。。

やはり子宮全摘をすすめられた。子宮は残します
手術はかなり難しいものになると。それもしょうがない。
出血多量で手術中断、場合によっては子宮全摘。
そうなったらそうなったでしょうがない。

まだ見ぬ赤ちゃん、赤ちゃんを授かる可能性。
子宮をとってしまえば、再発の恐怖からも逃れられる。
子宮全摘ではない手術は出血多量のリスクもある。
手術時間もとても長い。手術も困難を極める。
それでも、赤ちゃんの可能性をとりますか?

はい、それでも子宮を残します。
女に生まれたからは、可能性とともに生きたい。

6/28(土)

疲れてしまって何もする気が起きない。

6/29(日)

ひどい夕立。頭が痛くで起き上がれない。

6/30(月)

ほんとに頭が痛かった。やばい。